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2012年1月19日 (木)

個人的読書メモ

『明治妖怪新聞』(湯元豪一・編/柏書房)
買ってから大分積んであった本。明治時代の新聞から妖怪関係の記事を抜き出してジャンル分けしてまとめてある。それぞれの記事で、記者がいちいち「こういう話は眉唾だが……」と断り書きしているのが可笑しい。中には、妖怪騒ぎが人為的な騒動であったことをレポートした記事も。

『茶話』(薄田泣菫/岩波文庫)
おしなべておもしろかった。現代の価値観からは「えー……」とか「?」とか思う小話もあるが、それもまた時代や世相を反映しているものとして興味深い。この連載が人気があったのはうなずける。

『生命保険のカラクリ』(岩瀬大輔/文春新書)
なるほど。
とりあえず、もう少しで大手生保で掛けていた生命保険の満期がくるから、そのタイミングで見直そう。今の私には保障も大きすぎるし、掛け金も高すぎて、正直なところ、痛いのだ。

『すこしの努力で「できる子」をつくる』(池田清彦/講談社)
非常に興味深い。読了直後に『絵になる子育てなんかない』(養老孟司・小島慶子/幻冬舎)を読み始めたが(現在読書中)、養老氏と池田氏はさすが友人と言うべきか、二人が同じことを別の言い方で表している部分も少なくない印象。

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2012年1月 9日 (月)

陰鬱だけど、でも…

シネマテークたかさきで、『ブリューゲルの動く絵』を見てきた。
もちろん明るい映画だと思って見にいったわけではないのだが、チラシからイメージしていたよりもさらに陰鬱な映画だった。
セリフも少ないし、笑顔なんてほとんど映らない。
見終わったあとにも釈然としない気分が残る(なに一つ解決されていないので。もちろん、解決されることが常に善であり落としどころである、なんて、私だってこの歳になって思っていやしないが)。
それでも、引き込まれて見てしまった。聖書の物語(過去)と十六世紀のフランドル(映画内における現在)とがクロスオーバーする形なので、真剣に見ていないと見落としたり置いてきぼりにされたりしそうで……。そういう意味で頭を使う映画で、そのおもしろさがあった。
とは言え、真剣に見ていても分からないことも多かったのだが、基本的に自分には西洋史とキリスト教の基礎知識がなさ過ぎるので、それがために「?」と思うことも多々あったのだろうと思う。

ところで。
シネマテークたかさきでは、この映画は昨年の大晦日から二週間の上映だが、初日とか三が日に見てしまった人はどんな思いだったろう?
大晦日やら正月早々に、あまり縁起がいい感じではないような……(苦笑)。

全体としては、陰鬱ながらも、映像が予想以上に美しかったことと、カメラワークがおもしろかったことを踏まえて、個人的には七十五点というところか。
絵画と実写の融合も、全然不自然ではなかった。効果がうまい。
あと、文芸作品(?)にしては、すごくお金がかかっていそうだなあと思った。
『THE MILL AND THE CROSS』が原題で、見終えたあとなら、なるほどこのタイトルのほうがしっくりくる。それぞれの単語にいくつもの意味を持たせているのだろうな、と。

この先自分は、ブリューゲルの『十字架を担うキリスト』の絵を見るたびに、この映画のことを思い出すのだろうなあ。

あ。
これはネタバレになるが、後半でブリューゲルが時間を止めるシーン、大人や比較的年齢のいった子どもたちは懸命に止まっているものの、動物と幼い子どもたちはそうもいかず(笑)。「まあ、そうだよねー」と思いながら見ていた。
あのシーン、きっと一発撮りだろうな? 撮影、たいへんだったのではないだろうか。

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